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■憤懣本舗「迷惑水上バイクに打つ手は…」 2008/08/04 放送

シリーズ「憤懣本舗」。

今回は、水上バイクの騒音に憤懣です。

毎年この時期になると苦情が増えるのが、水上バイクがまきちらす騒音をはじめとするマナーの問題です。

規制に乗り出した自治体もあるのですが、目に見える効果は得られていません。

迷惑を受けている人たちは、この夏も我慢するしかないのでしょうか。




8月に入り、いよいよ夏本番。

海や川などの水辺は、レジャー客で大にぎわい。

そんな中、最近、よく目にするのが水上バイクです。

<水上バイクの利用者>
「ほかでは体験できない」
「スピードがたまらなく好き」

華麗に水面を走り抜ける水上バイク。

ところが…。

<近所の人>
「もうブーブーブーブーうるさい」
「うるさいで、ものすごい」
「もうずっと一日中。子どもを寝かせるときは窓閉めて」

和歌山県を流れる一級河川の紀ノ川。

週末、憤懣取材班が訪れてみると、数多くの水上バイクが走り回っていました。

この辺りは車が河川敷に下りやすくなっているため、週末を中心に多くの水上バイクが集まります。

しかし、堤防のすぐ脇が住宅街となっているところもあり、水上バイクがまき散らす騒音が、多くの住民にとって悩みの種となっています。

<近所の人>
「かなり音が大きいので、近所でもだいぶ迷惑している」
「うるさいなと思うが、どこに言えばいいかわからない」

こうした近所の人たちの悩みを水上バイクの利用者たちは、どう思っているのでしょうか。

<水上バイクの利用者>
(Q.近所の人が音などで困っているが?)
「…」

こちらのグループは…

<水上バイクの利用者>
「もう結構です」
「もうええから」
(Q.どう思われているか?)
「もうええから」

まるで「他人の迷惑どこ吹く風」と、まったく気にする様子はありません。

しかも、問題は騒音だけではなさそうです。

上半身裸でバイクを走らせる男性。

こちらはTシャツ姿。

本来なら救命胴衣の着用が義務づけられているのに、明らかに法律違反です。

そしてこの男性は、缶ビールを手にしています。

<水上バイクの利用者>
(Q.ビールを飲んでいなかった?)
「ビール?飲んでないで。なんなん?」
(Q.飲酒運転ではない?)
「知らん」

そう言うと、男性は再び、川に出て行ってしまいました。


さらに、住民からはこんな声も聞かれました。

<近所の人>
「ごみ捨てていくのがね。地区の人で掃除したりするが、河原がものすごい汚れる」

夜になってから河川敷を見に行くと、ありました、ありました。

その日のものではなさそうですが、菓子袋やバーベキューの網などが捨てられています。

河川敷にはマナー向上を呼びかける看板が立てられていますが、まるで効果ナシ。

しかも、国土交通省も看板を出し、注意を呼びかけていますが、取り締まることができないというのです。

なんと、こうした迷惑行為に対して、行政は為す術がないというのです。

紀ノ川を管理する国土交通省の担当者に訳を聞きました。

<国交省 和歌山河川国道事務所・松原裕司課長>
「河川は原則として自由に使える場所。水上バイクも使える。自由使用の原則の中では、いきなり出て行けとは言えない」

国交省だけでなく、地元の自治体にも水上バイクに関する苦情が寄せられていますが、水上バイクの走行を規制する法律や条令がなく、頭を悩ませています。

<国交省 和歌山河川国道事務所・松原裕司課長>
「できることなら民家の近くは、音の問題もあるし、遠慮してもらえれば」


一方で、あまりにひどい状況に見かねて、規制に乗り出した自治体があります。

滋賀県です。

3日、琵琶湖では県や警察がパトロールをが行いました。

滋賀県では水上バイクの騒音問題を受け、5年前に条例が制定され、現在は、湖岸から350メートル以内は、徐行運転が義務づけられています。

しかし、利用者には十分浸透していないのが実情です。

<滋賀県の担当者>
「あの状態は陸に上がったときに指導したい。横に走っているのは危険」

危険な運転は重大な事故にもつながりかねません。

<滋賀県の担当者>
「沖でやって。ここは危険。人を殺したらどうする? 危ないよ」

パトロールは続けていますが、まだまだ、利用者と行政のイタチごっこといった状態でしょうか。


行政による規制ではなく、利用者による自主的な取り組みで、状況が改善されたケースがあります。

大阪府の淀川流域では、水上バイクの走行が摂津市の鳥飼大橋付近2キロほどのエリアに限られています。

利用可能な時間や時期も明確に決めたところ、かつて寄せられていた騒音やゴミへの苦情はほとんどなくなりました。

実はこの規制、行政によるものではなく、水上バイクのメーカーや販売店などによって組織されたNPO法人が主体になって運用されています。

<NPO法人PW安全協会・瀧本一大阪支部長>
「地域の人に迷惑をかけるのはNG。一定のルールを設けて、安全に利用できる場所は少ないので、ユーザーに喜ばれてる」

エリア外での走行など、ルール違反に対しては、利用者どうしが注意しあい、自主的にルールが守られています。

また指導員を配置し、違法な改造がないか、無理な運転をしていないかなども常にチェックしています。

利用者もこうしたルールを歓迎しているようです。

<利用者>
「ルールがないと遊べない。遊ぶならルールを守ってやらないと」

<NPO法人PW安全協会・瀧本一大阪支部長>
「ほかの地域で乗っている人も、そこにこのようなルールがあれば、問題なく守ってくれるはず。ただ、きっかけがないので、そういうものが作られないだけ」


何の規制もなく、住民からの苦情が相次ぐ紀の川で、水上バイクの利用者にこうした取り組みについて聞いてみました。

<水上バイクの利用者>
「規制があるなら、そうしてくれたほうが。苦情が出たなら仕方ない。それを黙ってそのまま続けるわけにいかない」

迷惑をまき散らしながら、好き勝手に水上バイクを走らせることは、結局は、「行政による規制」につながり、自分たちの首を絞めることになるのではないでしょうか。




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